少し前に日本アントレプレナー大賞:イノベーション部門ファイナリストに選ばれたことがある(今年で第4回。僕が出場したのは第2回)

人口4万人の田舎に住んでる行政書士が、都会のIT起業家に交じって東京国際フォーラムでプレゼンしたわけ。

(エントリープランは≪山林の所有者不明を防ぐ山林バンク構想≫ 細かい山林を集約し、利用価値を高めたうえでその地域に最も適した利用方法を提案した事業者に貸付け、利益を山主に面積按分する。所有者不明を防ぎながら境界確認の労力とコストを大幅に削減する。今見ても美しいプランだ。名前はちょっと考えなおしたい)

 

一部門につき2名がプレゼンを行いその勝者が決勝大会に駒を進める。私は残念ながら決勝戦進出はならなかったけど(その時に対戦相手?がラクサスさん。定額でブランドバック使い放題のファッションシェアリングサービスを展開されている。これに勝つのはちょっとキツイね)。

いわゆる都会の「起業家」と同じ舞台に立てたことは素直に嬉しかったし、個人事業主がたった一人で企業相手に(ラクサスさんは六本木ヒルズにオフィスを構えるんだぜ!)ちゃんとプレゼンで渡り合えたことは自信を深めた。

何より嬉しかったのはプレゼン大会終了後。出場者との懇親会。

そこでの会話がとても楽しく水があった。いわば共通のマインドの持ち主で「この人たちと働けたら楽しいだろうな~」と思わずにはいられなかった。

オープンマインドであること、プランの面白いところをまず伸ばそうとする精神、そしてクレイジーな未来を歓迎するところは僕ととても似ていた。だからこそアントレプレナーなんだろうね。

 

私は非常に面白い立場でこの物事を見ることができた。

実は東京国際フォーラムと滋賀県庁で全く同じプランを発表する機会があったからだ。

アントレプレナー大賞ではビジネスプランとしてはまだまだ稚拙ながら、着眼点や解決策の発想、社会的必要性、そして周知戦略としてアントレプレナー大賞を選んだことを評価して頂いた。

 

かたや滋賀県庁の方は・・・ありのまま事実を書くだけでもあちらの名誉にキズがつきそうだが、外部から来た審査員がすさまじく香ばしかった。

「あんたみたいな素人でうまくいくの?」「こんなの絶対うまくいくわけないのにやるんだ」「もう僕は審査しないよ。意味ないもん」

 

これが投資家からの意見なら私も受け止める覚悟はある。ただこれの何がマズいかというと滋賀県が行う起業支援の一環でおこったということだ。

私はアントレプレナーであると同時に公的起業支援機関へマッチングを行う行政書士でもある。

自分のクライアントがこんな目に合うのか?これが県の行う起業支援とやらか?これで起業を促進するって言ってるのか?・・・と思うと無性に腹立たしかった。

(この件については後日滋賀県に抗議のうえ謝罪を求め、その審査員は無事(?)降ろされた)

 

イノベーションはやってみるまでゴミかタネかわからないという側面を持っている(だからこそ面白いわけだが)。「事業計画書で黒字化したらいいビジネスプラン」だなんて全くない。

特に創造性の時代の起業支援は「えがいてる未来が魅力的ならば実験する価値がある」というマインドがなければならない。
未来につながる質の高い実験ができるようにサポートしなければならない。イノベーションの種の未完成さをあげつらうことでしか専門家としての体裁を保てないとは片腹痛き程なり。

 

未来はすこしクレイジーだからワクワクするのだ。やってみるまで誰もわからない。だからわたしは常に「実験しよう!」というスタンスを貫く。

西堀栄三郎の言葉を借りるなら

「とにかく実験してみなはれ。事業計画書で諦めるヤツは一番つまらん人間だ。」